Lot 532

加納 光於 (b.1933, 

Japan

)

PF-4 : 「Illumination 1986」より

JPY 30,000 - 50,000
No Reserve

HKD 2,100 - 3,600

USD 280 - 460

スタート価格 JPY 15,000

Sold JPY 63,250

技法

リトグラフ

サイン

右下にサイン
左下にエディション

額装

サイズ

66.4×50.4 cm

制作年

1986 ed. 68

来歴

現所有者が日本で購入

解説文

1933年東京府(現東京都)に生まれる。
独学で銅版画の制作を始める。
1955年銅版画集『植物』を刊行。翌年瀧口修造の理解を得て最初の個展を開催。その後、サンパウロ・ビエンナーレ展、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展、東京国際版画ビエンナーレ展、日本国際美術展、現代日本美術展など内外の展覧会で活躍している。
初期は、動植物、鉱物、天文、気象などを描写的要素を残しながら幻想的に描き出したが、1950年代末頃から、版上で腐蝕液と防蝕剤を操り、不思議なイメージを生み出す独自の作風を展開。既成の銅版画技法から逸脱したその手法はインタリオと呼ばれた。続いて、ガスバーナーの炎で金属板に亀裂や凸凹をつけ、それを版とするメタルプリントを制作し、初めて青の色彩が表れる。その後も種々の技法により版画の連作を発表する一方で、本の装丁や造本にも精力的に取り組んだ。
1980年代に入ると、色彩への熱中的な関心から、自ら絵具まで調合して独自の手法で描かれる油彩画の連作を発表し、版画とともに注目を集めている。

解説文

版画をはじめ、油彩画、オブジェ、舞台美術、ブックワーク、瀧口修造、大岡信など詩人とのコラボレーションなど幅広く活動を展開した加納光於。加納が版画家として登場した1950年代は、敗戦の影響もあり経済的には困難であったが、文化全体が活気に溢れた時代であった。そうしたなか、加納は目先の新しさや前衛性に与することなく、ひたすらに自らの豊かなイメージを追求してきた作家である。特に独創的で実験的手法による版画は加納のイメージ探求における重要な手段の一つであり、彼の代表作とされる作品が版画によって数多く生み出されてきた。「illumination」は1986年に刊行されたリトグラフ集「Illumination-1986」よりの1点。1985年から86年にかけて68版の金属版を使用して、作家が直接版に描画したものを試刷りし、その中から選択や編集をして制作された色彩の美しい連作である。タイトルは若い頃に傾倒したフランスの詩人であるアルチュール・ランボーの散文詩に由来しており、色彩が重なり合い、ぶつかり合って浮かび上がる無作為の造形の連続に目が奪われる作品である。加納は1933年に東京で生まれるが病弱のため十代後半を療養生活で過ごす。この頃に微生物や植物の形態に関心を寄せ、またフランス詩に傾倒しており、この時期に培った知識が後の作品に多大な影響を与えている。1953年、加納が19歳のときに独学で版画をはじめる。1955年に銅版画の作品集「植物」を自費出版すると、翌年、詩人・批評家の瀧口修造の推薦によりタケミヤ画廊で発表すると幻想的なイメージをモノクロームで描いたエッチング作品は称賛を受け、1956年には初の個展を開催している。その後、加納の版画制作は従来のエッチングの枠を越え、腐蝕作用による版の変容そのものに注目したものとなり、防蝕膜にさまざまな操作を施して描画する凹版画であるインタリオへと展開していく。原生生物や鉱物のようなイメージが物質や生命の生成を想起させるこれらの作品は、リュブリアナ国際版画ビエンナーレや東京国際版画ビエンナーレでの受賞をはじめ高い評価を受け、加納光於の名を広く知らしめることなる。1960年代になると、バーナーで溶解させた亜鉛合金を版としてその形を紙に写し取るメタルプリントの制作で有彩色を使用したことをきっかけに、作家の視点は色彩の生成や揺らぎといったものへと向かうようになる。「稲妻捕り」や「Illumination」などのカラーリトグラフ、「波動説」や「青ライオンあるいは《月・指》」などのカラーインタリオ、シルクスクリーンなど、さまざまな技法を駆使して鮮烈な色彩の版画作品の数々と生み出している。


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