<ラリックと香水瓶>
アール・ヌーヴォー期にジュエリー作家として成功をおさめたラリック。その後20世紀に入り、香水商コティとの出会いをきっかけに香水瓶の制作を始めた。彼のガラス工芸家としての第一歩である。
ラリックは、ジュエリー作家ならではの繊細で優美なデザインと卓越した技術で、香水瓶を容器という枠を超えた芸術へと昇華させた。
「香り」の世界を幻想的に表現した彼の香水瓶は、瞬く間に人々の心を掴み、フランスの香水瓶業界に大きな影響を与えることとなる。
一点一点に香りと物語を閉じ込めたラリックの香水瓶は、100年経った現在もなお変わることなく多くの人々の心を惹きつけてやまない。